取り返しのつかない失敗①
こう見えて(?)この業界で20年仕事をしています。
20年前、キャリアのスタートは特別支援学校の高等部でした。
その学校は、3クラスは高機能、1クラスは自閉症のみ、1クラスはその他の障がいがある生徒の1学年5クラス編成でした。
私はその他の障がいのあるクラスの副担任に配属され、
担任の先生(今でも尊敬している障がい児教育の師匠)が、女子4名を担当、
私が男子4人を主に担当することになりました。
Aくんは口が悪くいたずらっ子。
Bくんは、キレやすく手が出やすい甘えん坊。
Cくんは困ったことがあるとフリーズしてしまう子。
Dくんは、とっても穏やかな子。
文字にすると、大したことない感じですが、実際はなかなかの個性派揃いでした。
当時、私には知識も経験も何もありませんでした。
一つだけあったのは、「この子たちもやればできるはず。」という根拠のない信念のみ。
特に、ABCくんには厳しく指導しました。出来ないのはなくやらないのだと思ったからです。
障がい特性も本人理解も全くしていないのに、「なんとなく」+「自分がこうだったから」で指導をしていました。
一生懸命やっていれば伝わる・変化があると思っていました。
1年後、彼らは入学当時とほぼ変わっていませんでした。
1年かけて変わったのは、Bくんが手を出すのを一瞬だけ我慢出来るようになったこと。
それだけでも、1年の頑張りが実を結んだと密かに喜んでいました。
今振り返ると、たったこれだけの問題行動を修正出来なかった。
今の知識と技術があれば、1か月で終わった指導だった。
もっともっと彼らは人として成長できたはずだった。
後悔しかありません。
彼らが失った時間も私がした下らない指導も、時間を巻き戻せないのでやり直しができません。
謝ることも、社会に出ている彼らに関わることも出来ません。何一つ責任が取れないのです。
私が出来ることは、この失敗を忘れないこと。
目の前にいる子たちの時間を大切にして、支援を間違わないことだです。