支援で失敗した時は

支援に失敗は付き物です。
10年くらい前に研修に行ったとき、講師の方が言っていました。
「私の支援の成功率は、2割程度です。」と。
成功率2割は、1回目の支援が計画通りに進んだかどうかということでしょうが、
その方は、北海道ではかなり有名な方で、本も出しています。
ド素人が聞いてもその方の話はわかりやすくて面白いのですが、
それだけの方でも、初手で8割は失敗するのが支援です。

アセスメントをとって、情報を集めて、シュミレーションをして、
準備を整えて、環境を整備して、支援をしても、私程度では、成功率は2割未満です。
つまり、支援は失敗することが当たり前で、失敗することを前提に考える必要があるのです。

支援で失敗した時に大事なことは、
①支援者自身が失敗していることを理解し認める。
②うまくいかないことにこだわらない。
③目標や条件の設定を見直す。ことです。

支援をする時には、この支援をすると、こういう結果になるというものがあります。
支援をした結果、子どもの反応や行動が予測していたものと違う場合、支援は失敗です。
子どもが予測した反応や行動をしないのではなく、大人のやり方が間違っています。
定型発達の世界の人は、学校で「先生の教え方でわからないのは、生徒の努力の問題。」
という環境で生きてきました。
ですので、大人の教え方がわからないのは本人が悪い。当たり前と思い込んでいます。
支援の世界では、定型発達の世界での常識は通用しないことがほとんどです。

うまくいかない・結果が出ないのに、同じやり方にこだわる人がいます。
長くやることに意味がある。と言い訳をしたくなるようですが、間違っています。
正しいことをやればすぐに結果が出ます。
間違ったことを長くやることに何の意味もありません。
子どもの時間を無駄にしているので、すぐに考え方ややり方を変えましょう。

情報が不足していると、適切な目標や手法を設定するのが難しくなります。
もう1~2段低い目標に設定し直すと、すんなりいくことも多いです。

支援は、トライ&エラーの繰り返しです。
子どもの支援は、失敗してもいくらでも取返すことが出来ます。
大人が自分のために頑張っている姿を子どもは見ています。
失敗しても取り返そうと頑張る支援者を子どもは信頼してくれるものです。

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