人を育てるのは難しい!

私は、管理者・児発菅歴が10年です。
毎月の請求事務、毎日の送迎、計画・評価、面談、支援会議、各種事務作業もやります。
管理者・児発菅ならば、どんと事務室で構えていてもよさそうですが、
現場が好きなので、支援もがっつりやります。
幸いなことに子ども達が学校で頑張っている午前中に、支援以外の仕事をやっています。

管理者・児発菅なので、職員の育成も仕事の一つです。
なりたての頃は、私の考えを叩き込み口うるさく指導したものです。
ただでさえ、怖い雰囲気を纏っているのに、ガミガミ言うものだから、
当時の職員は、困っていても相談できず、話しかけることすら出来なかったようです。

それから10年。
支援の理由や必要性、考え方、やり方はかなり細かく説明しますが、
基本的なことを”優しく”教えて、後はやってみよう。失敗しても大丈夫のスタイルに変えました。
支援場面であれこれ口出しすると、職員は萎縮し、指示がないと動けなくなってしまうのです。
そのことに気付いてからは、思うところがあってもぐっと我慢して見守るようにしています。
このやり方にしてから、職員は自分で考えて動いてくれるようになりました。
困ったり、悩んだりしたら、相談してくれるようになりました。
相談してきた時は、丁寧に解決方法や考え方を伝えると次も相談しやすくなるようで、
いい循環が生まれたように感じています。

この仕事は、トライ&エラーの繰り返しです。
つくづく、これまで生きてきた世界の常識の逆だなと思いますが、
大事なことは、失敗を恐れないことと、失敗したことを自覚し認めることです。
これが出来る人はこの仕事に向いていると言えます。

人を育てるのが難しいのは、
失敗したことを認識できる能力や、どうやって次に繋げていくかの理解度に個人差があるからです。
基本的に支援は、正しいか間違っているかしかなく、その結果は、2択で選べるくらいに明確に出るものです。
ところが、減ってきた、出来そう、といった風に、効果が出ているように見えることがよくあります。
そうすると、成功していると錯覚してしまい、小さな失敗を見逃してしまい、在るべき支援の方向性からずれてしまいます。
効果の強度だけを、支援の妥当性を判断する材料にしてしまうのは危険です。
ある程度の時間をかけないと失敗したことに気付けないからです。

子どもの時間を犠牲にしている点を考えると、すぐに修正すべきでしょう。
職員育成の点で考えると、失敗を次に繋げることで、今後の支援を正しく出来るようになるメリットがあります。
どこまで我慢するか、どうやって失敗をつたえるか、わかるように説明するか、考え方のすり合わせ方はどうするか、
子どもの支援を同じで、職員を育成するのも個人に合わせて考える必要があるのです。
大人の行動や考え方を変化させるのは、子どものそれより数百倍難しいのです。

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